【ネタバレあり】漫画版チェンソーマン第12話「揉む」を読んだ感想

チェンソーマン(漫画) 読んだ感想 

こちら記事では【漫画版】チェンソーマンの内容に触れております。まだ、これから本編を読まれる方、結末を知りたくない方は読むことをおすすめいたしません。また、私自身の勝手な解釈も含まれています。

本編を読まれていない方は、ぜひ読んで見てください!!

 デンジは、ついに胸を揉める機会を得ます。

しかし、胸を揉むにあたり当のパワーから条件を出されます。

 それは、「3揉みまで」ということでした。

 その内訳は、「1.ニャーコを助けたこと」、「2.コウモリの悪魔を倒したこと」、「3.事情徴収の時、アキから庇ってくれたこと」というものでした。

 デンジは、正面から慣れない手つきでパワーの胸を揉みますが、なにやら違和感が…。

 そして、パワーから大きめのパットが2つこぼれ落ち、パワーの胸は随分と落ち着いたものになってしまいました。しぼんでいく瞬間を目の当たりにしたデンジは、呆然とした表情をしています。

 その時、「あと2揉み」と、パワーからカウントされます。呆然としたまま残りを揉み終えると、期待外れで空虚に感じてしまうデンジ。それとは打って変わって、パワーはデンジに対し以前より親しく接し、立ち尽くすデンジをおいてトイレを後にします。

 場面は変わり、デンジはマキマに教わりながら始末書などの書類を片付けています。

 そして、作業中にも昨日の出来事を引きずり呆然としています。

 なぜその状態か理由を問い、知ったマキマは、「エッチなことは相手のことを知れば知るほど気持ちがよくなると私は思う」という持論をデンジに伝え、指を絡めるなどして、デンジの神経が指先に集まったところで、その手を胸に持っていきます。

 瞬間のけ反り床に倒れるデンジ。そのまま、マキマに「銃の悪魔を倒して欲しい」「もし倒せたら、私がなんでも願いを1つ叶える」ということを伝えられます。

夢は叶ったはずなのに…思っていたのと違う

 巨乳だと思っていたパワーは実は偽乳。夢はかなったはずなのに、想像していたのと違う。呆然として、揉む前の期待と高揚感がにじみ出ているような表情は消え去り、精気を抜き取られたような表情になってしまった。理想と現実とのギャップで落胆するしかなった。これは次の日、マキマに書類仕事を教えてもらっている時にも気持ちを引きずっていました。

 デンジは落ち込んでいる理由をマキマに聞かれ、「追いかけていた時の方が幸せだったんじゃなか」と、胸を揉めたけど想像と違ったことを語ります。文字通り命がけでつかみ取ったものです。そして、理想だけ大きくなってしまい、実際体験した時の落差もひどく感じてしまいました。

 そして、そんな理想とのギャップを埋め合わせるように、マキマは平気な顔で自分の胸をデンジに触らせています。この触らせるまでの過程を漫画では2Pかけてゆっくりと描かれています。

 デンジはチェンソーマンに変身する際、右手で胸のスターターを引っ張ていますし、先ほどまでしていた書類仕事も、右手でハンコを押していたため、デンジの利き手は「右手」だと思われます。マキマはそんなデンジの右手を手に取ります。

 利き手だからこそ、デンジの全身の感覚を指先に集め、全集中で指先の感覚を研ぎ澄ませようとしている感じがします。その過程は、まずお互いの手を絡ませながら、マキマ自身の手を観察させます。そして、指の長さや手の平の温度など、温覚・触覚からアプローチし、リードしています。

 落ち込むと通常時より体温は下がってしまいます。デンジは、一晩欠けて落ち込んでいるため、普段より感覚が鈍っていたり、体温が低下していたりしたはずです。そこで女性であるマキマに触れられ、肌で温かみと同時に緊張感も感じことで、指先に神経が集中していることでしょう。

 さらに、顔の一部である耳を触れさせ、デンジの親指の平を耳介に持っていき、形を意識させます。さらに、デンジの親指を噛み、「私のかむ力で私だってわかるくらいに覚えて」と言います。噛まれた感覚で。体感・触覚に加え圧覚を意識させました。デンジの親指を離し、「覚えました」とデンジが言い終えると、ノータイムでデンジの手を自身の胸に持っていき押しあてます。

 突如の出来事に驚いたデンジは椅子からのけ反り落ちます。右手全体が真っ赤になり細かく痙攣しています。構えていなかった分、激しく動揺してしまったデンジですが、そのオーバーリアクションも、くどく感じられませんでした。

その後、マキマにお願い事をされてホイホイ了承してしまいます。

読んでいるこちらにもデンジの緊張感が伝わってくるシーンでした。

パワーから対等だと認められる!!

 パワーはデンジとの約束を果たした後、「これで貸し借りナシじゃな!改めてよろしくな!」と肩を組んで、改めて挨拶をします。出会ったときは理不尽に殴るシーンもあったのに、それが嘘のようです。そして、悪魔としての本能で人間を嫌ってしまうのに、親しい態度を取れることのはすごい。

 パワーは肩を組んでいる時に、組んでいる方の手でVサインを作っています。ピースサインの意味は様々ありますが、親愛の情から出てきた行動なのだと思いました。

 また、公安に向かっている際、呆然としているデンジに近づき、何か話しかけているようなシーンがあります。1コマだけでセリフもありませんが、心の距離感はかなり近づいているように感じました。いつ裏切るかわかりませんが、この時デンジは、うまいこと胸を掴むことはできませんでしたが、パワーの信頼を掴むことはできました。

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